2025年01月25日

みさなん このことばが わりかますか

みさなん このことばが わりかますか




 こんちにはみさなんおんげきですか。わしたはげんきです。

 この文を間違って読んだ人はおかしいと思わず、間違わずに読んだ人はアレっと思っただろう。あなたも「こんにちは皆さんお元気ですか。私は元気です」と読みませんでしたか。

 このように、文章に含まれる単語を構成する文字を並べ替えても、多くの人がその文章を問題なく読めてしまうことをタイポグリセミア現象と呼ぶそうだ。この現象が起きるのは「単語の最初と最後の文字は正しいもの」の場合などに限られる。日本語では「単語を構成する文字は6文字前後以内」などの条件が必要という。

 毎日新聞の3面下段に読者投稿の「仲畑流万能川柳」という名物コーナーがある。コピーライターの仲畑貴志さんが選句している。万能とついているのは、川柳はもちろん、俳句や一行詩、コピー調など何でもありのニューウェーブ川柳欄ということで命名された。

 「みなんさは ごぞんじすでか 読める(タイポグリ)誤字(セミア)(東京・ホヤ栄一)」の句がこの欄に載り、読み間違えたことでタイポグリセミア現象を引き起こす文章のことを知った。

 この現象を逆手にとった広告もある。老舗和菓子店が名物のどら焼きを改良した。「ぜたっい に ばれない ように どやらき の リニュアールを おなこいました」のコピー文で、どこをリニューアルしたか購買者にクイズを出した。

 タイポグリセミア現象の読み間違いは、笑い話で済ませられる。ネットでの詐欺や政治・選挙でのフェイクな言葉の「読み間違い」は、絶対に避けなければ。



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