2022年04月28日
2022年04月26日
授業で使われた 私が描いた似顔絵

稚拙なコラムを書いているが、似顔絵も趣味の一つだ。絵が得意だったわけでないが、高校時代に友人や先生の似顔絵をノートや教科書の端に描いた。ぎこちない絵だったが、級友は盛り上がってくれた。
本格的に始めたのは社会人になってから。仕事柄、選挙の候補者の似顔絵を描くことに。名刺や、パンフレットの片隅に小さな似顔絵を入れていた。仲間内ではそこそこの評価だったが、まったく自己流の絵が市民の目にどう届いたか。それを知るために週刊誌や新聞の似顔絵欄に投稿し、クオリティアップにつなげた。腕が上達したかは別にして、これまでに芸能人、スポーツ選手、政治家など700人を超した。
60歳を過ぎてからはブログにも掲載している。 3月上旬、このチェスト・ブログに長野県の特別支援学校の先生からメッセージが届いた。2017年9月に載せたジブリ映画の音楽で知られる久石譲氏の似顔絵を、授業で使いたいとの依頼。長野もコロナ感染拡大防止のため、分散登校が続いている。そのためオンラインやオンデマンド型での授業もしている。オンデマンドによる音楽の授業で、久石氏の音楽を扱うという。
ネット配信型の授業では、著作権に配慮した教材作りが大変だそうだ。久石氏の写真が簡単には使えない。そこで著作権や肖像権にほとんどふれない似顔絵を探したと思われる。子どもたちの支援とあればこちらもうれしいので、ご自由にお使いくださいと元データを添付し返信した。
4月上旬で終了した朝ドラの台詞(せりふ)ではないが「日々鍛錬し、いつ来るともわからぬ機会に備えよ」。次は誰を描こうか。
2022年04月25日
2022年04月13日
2022年04月03日
酢工場の臭いがする 図書館の一角

明治後期と戦後すぐの鹿児島県内の出来事を知りたくて、県立図書館を訪ねた。当時の新聞記事を見るため、閲覧願いを出した。館内には1882年2月から2年前までの地元新聞が、マイクロフィルム化されている。
マイクロフィルムは、カメラで新聞などを縮小撮影し、マイクロリーダーという投影機で拡大し閲覧する。一般の写真フィルムより画像粒子が細かく、新聞の小さな文字も記録できる。10億4000万画素に相当する。同館は1973年5月にこの事業をスタートした。
10件ほど依頼したが「フィルム劣化のため閲覧不可能な紙面があります」と伝えられた。今のマイクロフィルムは100~300年の耐久性があり、改竄(ざん)が困難なため重要情報の保存に適している。ただし、1990年代初期までの製品は30年程度で劣化する。同館では「早いものは18年目から始まった」。フイルム素材が加水分解され表面に酢酸ができる「ビネガー(西洋酢)シンドローム」が起きるためだ。保管場所のドアを開けると、ツーンと酸っぱい臭いがする。全国で同じ問題を抱えているだろう。
新聞という記録財産の価値は、紙面から時代の空気が感じられること。記事、写真、広告などからその日が伝わってくる。1949年4月の事を調べたが、紙面は表裏の二面だけ。戦後の物資不足で、印刷用紙が統制割り当てだったことも知った。
同館では、劣化したフィルムは再作成かデジタル化を検討しているが「予算の関係で具体化は進んでいない」と、職員はもどかしそうだった。県民の貴重な記録財産が再生できなければ、それは県政の劣化だろう。