若冲展・顛末記

kotota

2016年05月14日 18:06



いよいよ若冲展に。5月11日、午前9時30分の開館時間に都美術館に着くようにホテルを出発。4月22日から5月24日まで開催されるこの展覧会の鑑賞日をこの日に決めたのは、①スタートの4月22日から大型連休最終日の5月8日までは大混雑、②その後の土日も、③5月16日以降は見逃した人がわんさとおしかける、④特に5月18日は65歳以上無料の日なのでダメ、などの理由から。11日は期間のちょうど中日でしかも平日。これならゆっくりみられると踏んでいた。


ところが、上野公園に足を踏み入れた途端、4つの理由が浅はかであったことを見せ付けられた。園内の美術館・博物館で黒田清輝、シルクロードの秘宝、恐竜博、 カラヴァッジョの展覧会が開かれているにもかかわらず、都美術館に足早に向かう人しかいなかった。私たちは計画通り9時30分に美術館前に着いたが、展示会場の地下1階に向かうエスカレータから、すでに500メートルの列ができていた。







展覧会を見終わった後、喫煙所に行くと2、3人が雑談していた。「今日は絶対混雑しないと思って来た」と、口々にいっている理由が私と同じ4つの理由だった。展覧会を主催している日経新聞によると、入場者数は5月2日で10万人を、5月10日で20万人を突破したそうだ。9日は休館日だったので1日平均1万3千人になる。この日は、混雑しない日と勝手に思い込んだ人達の分よけいに入場者が増え、平均を上回っていたのではないか。

長蛇の列がゆっくり進み、エスカレータを降りたのが11時。並び始めてから1時間30分経っている。ようやく観られると思ったが、地下1階のフロアーでチケットを渡すまで、さらに30分待たされ、会場に入ったのは11時30分を回っていた。

会場内に入ってからも一苦労。展示場所に一番近い列に並んだが、とにかく動かない。まったく動かない。列の先のほうを見ていると、「若冲・渋滞理論」を発見した。若冲の絵は細密描写なので、絵の前で立ち止まる人が多い。立ち止まった前の人が動いて空間が出きるが、そこに展示場所から2列目の人が1列目の空間に入り込む。このため、立ち止まった人に続いている列は動かない。この繰り返しが続くため渋滞になっていた。約80点の作品を見終わるまで3時間ほどかかった。渋滞はミュージアムショップのレジでの支払いまで続いた。会場を出ると、朝と同じ行列の光景が目に入った。




この後、カラヴァッジョ展に行ったが、若冲の絵のことやカラヴァッジョについては、また後日。

関連記事